六字名号雨乞軸

公開日 2013年06月03日

伊勢原の指定文化財

六字名号雨乞軸

読み、指定、種別、数量、所有者、指定日一覧
よみ ろくじみょうごうあまごいじく
指定 市指定文化財
種別 有形民俗文化財
数量 1幅
所有者 浄発願寺
指定日 昭和53年6月28日指定
 

詳細情報

六字名号雨乞軸の幅、長さ
1.82メートル
長さ 12.47メートル

解説

この雨乞軸は麻布(あさぬの)に南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)の六字の名号が書かれており、浄発願寺中興の祖である同寺空誉上人(くうよしょうにん)の花押(かおう)が記されています。

貞享(じょうきょう)~元禄(げんろく)年間(1684~1703)に作られたもので、嘉永(かえい)6年(1853)に高森村、石田村、見附島村、小稲葉村など日向川下流地域の13カ村が「金五両」を出して修理をしたことが裏書きされています。

日向の雨乞いは、宝城坊の獅子頭を使って行われていましたが、江戸時代になると、浄発願寺の六字名号の掛け軸を使って行われるようになりました。雨乞いは、人々が寺の前の日向川で水を掛け、寺では僧が読経を行いました。初日に雨乞軸の「南」を開き、雨が降るまで一日一字を開け祈りました。普通は、3・4日で雨が降ったようです。

この時代は、旱魃(かんばつ)などで日向川水系でも水争いが激烈を極めたため、日向川水系の村人たちが空誉上人に書いてもらった可能性が高く、当時の農民の生活の一端を示すものとして大変貴重です。

現在は、一般公開していません。

(『木食僧の寺 一の沢浄発願寺』より)

 

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