上粕屋・秋山遺跡(令和4年度調査)

公開日 2023年02月17日

上粕屋・秋山遺跡

遺跡の概要

  • 所在地
    伊勢原市上粕屋字秋山3080
  • 調査原因
    一般国道246号(厚木秦野道路)建設工事に伴う発掘調査
  • 調査期間
    令和4年6月1日~調査中
  • 主な時代
    旧石器、縄文、古墳、奈良、平安、中世、近世
  • 遺跡立地
    秋山台地上で、北側が谷戸に面している

 

上粕屋・秋山遺跡の調査は8区を令和4年6月1日から、7区を令和4年10月1日より(一時中断、令和5年1月5日より再開)実施し、現在調査中の遺跡です。
 8区の調査で最も注目されるのは縄文時代の遺構です。縄文時代後期の調査では、石を多く使用した遺構が発見されました。標高の高い位置に床に石を敷いた敷石住居からなる居住群があり、その前面(入口の先)から5mほど南に、配石遺構群があります。
 住居群は、炉~張出部に石が敷かれ、柄鏡形のものや、環礫方形配石を伴うものなどが発見されています。出土している遺物から、後期中葉加曽利B1式(約4,000年前)を中心として、堀之内式から加曽利B2式の時期であることがわかります。
 配石遺構群は、大きい配石群と小さい配石群が確認されていますが、大きい方の配石群は南北約9m×東西約12m、小さい方の配石群は南北約4.5m×東西約5.5mの規模を測り、立石の数を数えたところ約45基あることがわかりました。最も大きい立石は、現地表からの高さ約75cm、径50cmと、とても大きなものです。
 周囲の調査区でも住居や配石が発見されており、その調査成果をつなげることで、縄文時代後期におけるこの秋山の台地に敷石住居に配石群を伴う集落が、あるまとまりをもって、複数存在していた景観が復元できます。

調査の写真

上粕屋・秋山1
双口土器出土状況(縄文)
上粕屋・秋山2
土偶出土状況(縄文)
上粕屋・秋山3
配石遺構検出状況(縄文)
上粕屋・秋山4
配石遺構、敷石住居、環礫方形検出状況(縄文)
上粕屋・秋山5
石剣、石刀出土状況(縄文)

遺跡紹介動画

令和4年度に実施された調査の様子を紹介した動画です。

※映像製作:公益財団法人かながわ考古学財団

地図

遺跡の位置

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