公開日 2015年03月19日
更新日 2017年10月02日
自転車は便利な乗り物ですが、ひとたび交通事故にあうと重大事故につながります。近年、自転車が関わる事故が多発しており、運転者が高額な損害賠償を負う事例も増えています。
高額賠償事例
- 小学五年生の男子が坂道を猛スピードで走行し、散歩中の女性に正面衝突。女性は意識不明の重体。(損害賠償額約9,500万円)
- 男子高校生が車道を斜めに横断し、男性に衝突。障害が残る怪我を負わせた。(損害賠償額約9,300万円)
- 男性が交差点に信号を無視して進入。横断中の女性に衝突し、死亡させた。(損害賠償額約5,400万円)
TSマーク制度とは
TSマーク(賠償責任・傷害保険付普通自転車点検済証)とは、自転車を安全に利用してもらうための制度で、自転車安全整備士が自転車を点検、整備(有料)して安全を確認したときに貼り付けるマークです。このマークが貼られている自転車には、運転手自身が事故で怪我をした場合の「傷害保険」と人に怪我をさせた場合の「賠償責任保険」「被害者見舞金」が付いています。
TSマークの付帯保険の補償内容
TSマークが貼られている自転車を運転中に事故を起こした場合、死亡、重度後遺障害に対する傷害保険金や賠償責任保険金などが支払われます。保険の有効期間は、TSマークに記載されている点検日から1年間です。年に1回点検を受けて更新しましょう。TSマークに点検年月日と自転車安全整備士の登録番号が記載されていない場合は無効となりますので注意してください。
傷害補償
TSマークが貼られている自転車を運転中に事故にあい、運転者が180日以内に入院、死亡または重度後遺障害を負った場合に支払われます。
賠償責任補償
TSマークが貼られている自転車を運転中に事故を起こし、第三者が死亡または重度後遺障害を負ったことにより、法律上の損害賠償責任を負担した場合に支払われます。
被害者見舞金
TSマークが貼られている自転車を運転中に事故を起こし、第三者に15日以上の入院が必要な傷害を負わせたことにより、法律上の損害賠償責任を負担した場合に支払われます。
TSマークの種類 |
第一種TSマーク(青) |
第二種TSマーク(赤) |
---|---|---|
傷害補償 死亡または重度後遺障害(1級から4級) |
(一律)30万円 | (一律)100万円 |
傷害補償 15日以上の入院 |
(一律)1万円 | (一律)10万円 |
賠償責任補償 死亡または重度後遺障害(1級から7級) |
(最高限度額)1,000万円 | (最高限度額)※1億円 |
被害者見舞金 15日以上の入院 |
なし | (一律)10万円 |
※平成29年9月30日以前に貼り付けした赤色TSマークの場合、賠償責任補償は5,000万円です。
加入方法
TSマークのついた自転車安全整備店の看板のあるお店で加入できます。詳しくは、自転車安全整備店へお問い合わせください。
また、自転車を利用する人は自転車防犯登録をすることが義務づけられています。犯罪抑止のためにも、自転車防犯登録をしましょう。